10月講座開催!

朝晩がめっきり冷え込んできました。もうすぐ訪れる本格的な冬の到来を前に、日中の暖かさをじっくり味わっておきたいですね。

さて、10月20日(土)、歌人で京都産業大学総合生命学部教授の永田和宏先生をお迎えして10月講座が開催されました。『限られた時間を生きるために』と題された講演では、夫人であり、同じ歌人でもあった故・河野裕子さんとの生活の日々を切々と語られました。病魔に侵された河野さんとの壮絶な闘病生活。その中で、とめどない愛を注ぎ続けられた永田先生。その愛に応え続けた河野さん。おふたりの思いのこもった歌が、聴く人の心に深く刻まれていきました。

一日が過ぎれば一日減ってゆく君との時間 もうすぐ夏至だ(永田和宏)

何年もかかりて死ぬのがきっといいあなたのご飯と歌だけ作って(河野裕子)

ひき受けてやれない私は庭に出て雪だ雪だと君を呼ぶのみ(永田)

死ぬな 男の友に言ふようにあなたが言えり白いほうせんか(河野)

手をのべてあなたとあなたに触れたきに息が足りないこの世の息が(河野)

あほやなあと笑ひのけぞりまた笑ふあなたの椅子にあなたがゐない(永田)

死の前日まで、歌を詠み続けた河野さん。最後の瞬間まで永田先生の至上の愛に包まれていたことでしょう。

会場では限定100冊で書籍が販売され、講演後にはサイン会も開催されました。

 

 

講演前のコミュニティタイムでは、田中佳世さん(二胡)と中山由美子さん(ピアノ)によるユニット「弦華(シャンホア)」のおふたりが演奏を披露。二胡の哀愁を帯びた音色と、ピアノの澄んだ音色が相まって、美しいハーモニーを奏でていました。

おふたりは、2010年にユニットを結成。楽器講師を務める傍ら、各種イベントやライブハウスなどで積極的に活動されています。

 

 

 

 

 

※次回11月はいよいよ最終講座です。11月17日(土)東京大学大学院教授で文学博士のロバート・キャンベル先生をお迎えして開催します。

※書籍販売(限定100冊)とサイン会を行う予定です。

※会場で来期申込み受付を行います。

※最終講座のため、修了式が行われます。タイムスケジュールが通常と若干異なりますのでご注意ください。

◎開場…12:05~(通常通りです)

◎コミュニティタイム…13:15頃~

◎修了式…13:40頃~

◎講演…14:00~(通常通りです)

◎サイン会…15:30~(通常通りです)

 

 

グルメリポートvol.3 秋の味覚 太秋柿!

秋と言えば、やっぱり食欲の秋!おいしいものが色々出回る季節ですが、山吹色の果実をたわわに実らせた、柿の木のある風景は秋の風物詩ともいえるでしょう。

みなさんは「太秋柿(たいしゅうがき)」という品種をご存知でしょうか。大玉品種の柿で、通常の柿の1.5~2倍ほどあり、ほとんど種がないため食べやすい柿です。柿というと、ちょっとパサパサしているイメージがあって、あまり好きではなかったのですが、この柿を食べて柿の概念が変わりました。サクサクした触感はまるで梨のよう! 柿ってこんなに果汁があるんだと思うくらい、ジューシーです。あまり熟れすぎるとせっかくの食感が落ちるので、まだ青みがかっている段階で食すのがポイント。

柿農家の疋田(ひきた)さんは、岡山でこの柿を長年栽培されています。通常、柿は隔年でしか実をつけませんが、試行錯誤の末、疋田さんが独自に編み出した剪定方法で、毎年実をつけるようになったのだとか。デパートで買えば一個400円の値がつくこともあるこの柿を、格安で販売されています。「今年は例年以上に上々の出来栄え」と疋田さん。当事務局でも疋田さんの柿を毎年楽しみにしています。事務局に柿があるときは、訪れるお客様におすそ分けすることも。ついつい誰かに教えずにはいられなくなる柿なのです。