特別講演会を終えて

平成20年4月に、開講しました、香川県民文化大学は今年で第10期を迎えました。その10周年記念特別講演に彬子女王殿下に、講師としてご来臨を仰ぎ特別ご講演を賜りました。
テーマは『日本文化を未来に伝えるために』。
彬子女王殿下は、寛仁親王殿下の第一女子として、1981年12月20日に誕生。
学習院大学文学部史学科をご卒業後、英国オックスフォード大学マートン・コレッジにご留学。日本美術史を専攻。女性皇族で史上初の博士号を取得されています。

英国での留学後、大英博物館でご勤務され、特に日本美術、芸術に関しましては、多方面に渡って、お力を傾注され、広く調査、研究に従事しておいででございます。貴重な経験をなさられ、ご自身の体験を通して、日本の伝統文化の大切さを痛感された事をお話されました。
現在は、京都産業大学日本文化研究所研究員、京都市立芸術大学客員教授などを兼任。
子どもたちに日本文化を伝えるための「心游舎」を創設なされ、総裁として活動中。

ご講演の中では、大人になると、「どうして?」という疑問が無くなる。全ての物事が行われているのには、理由がある。それが、なぜ行われているかを知ることで、深く理解が出来るようになる。深く理解すれば、意味が解る。意味が解れば、おのずと、自分のものとなり心に残ります。子どもの抱く「なんで?」という芽を摘み取らず育てていくことが大切。そして、これからも日本の良き伝統文化を伝えていきたいと、締めくくられました。
講演を聞いて、”まずは、今日から、お茶を丁寧に入れて、飲んでみようと思います”という受講生の方からの声が事務局へも寄せられました。

また、皇室ならではの、”お帽子”のお話もされ、大変貴重なお話が聴けました。彬子女王殿下には、深く感謝申し上げます。
香川県民文化大学は、次の10年を目指して、一歩一歩、県民の皆さまとこれからも、歩んでいきたいと思っております。